動悸を感じたら その6 動悸で来院された患者さんに施行する検査

動悸で来院された患者さんは、どのような検査を受けるのでしょうか。

来院時は、聴診、心電図、胸部レントゲン検査、血液の検査を行います。

聴診とは、聴診器で心臓や肺の音を聴く診察で、不整脈の診断でも重要です。

聴診で脈の乱れぐあいを聴くことにより、どのような不整脈かわかる場合があります。

心臓が実際に拍動している心拍数と、手首などで測定する脈拍数が異なる場合がありますが、これも聴診により明らかになります。

また、心雑音が聞こえる場合は、心臓弁膜症による不整脈が疑われます。

心電図検査では、調べられる脈は10拍程度なので、その場でどのような不整脈かわかる場合もありますが、見逃される場合も多々あります。

そのため1日10万回の脈を調べる事ができるホルター心電図検査を受けることが重要です。

実際に発作性の心房細動(心房細動になったり、普通の脈に戻ったりするような病態)や、時々しか脈が抜けない動悸で不整脈を見つける場合は、ホルター心電図が威力を発揮します。

胸部レントゲン検査は、不整脈の診断とは、直接関係がありませんが、心陰影(心臓の大きさ)を見る事により、不整脈の原因となる心臓の病気があるかどうか推測することができます。

血液検査は、不整脈以外の動悸の原因が分かります。

甲状腺機能に異常があると、不整脈が生じやすくなりますが、普段の健診の血液検査などでは、甲状腺機能を測定していない事が多いので要注意です。

例えば、心房細動に甲状腺機能亢進症を合併していると、いくら薬や除細動器による治療しても治りにくくなります。

不整脈を治療する場合、不整脈そのものの治療だけで済む場合、不整脈が生じる原因となる心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症、心不全などの治療も必要となる場合があります。

そのため、心エコー、ダブルマスター運動負荷試験などを施行して、心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症、心不全などの病気を見つけ出していく事も重要となります。

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