健康診断で高血圧と指摘されたら その4 家庭血圧計の測定の仕方

横浜市で開業しているみたに内科循環器科クリニックの三谷です。

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今回のブログでは、『家庭血圧計の測定の仕方』について、お話ししたいと思います。

前々回のブログで、血圧は、運動や緊張などにより、1日のうちでもかなり変動する事を説明しました。

そこで、その人の本当の血圧・基礎血圧を知り、それが高い場合は、高血圧の治療が必要となります。正しい基礎血圧を知るには、正しい血圧計を選ぶのと、正しい血圧測定方法を知る事が重要となります 。

今回は血圧測定方法について説明します。

まず、測定回数については1日2回をお勧めします。

朝は、寝ている間、血圧や脈拍を低く抑えた副交感神経優位の状態から、活動するために交感神経優位の状態に変化します。

徐々に交感神経優位の状態に変化する人と、切り替わるときに過剰に交感神経の活動が高まった後、交感神経優位の状態に落ち着く人がいます。 過剰に交感神経の活動が高まった場合、血圧も一時的に高くなってしまいます。

したがって、朝のみの家庭血圧で高血圧の薬を調整すると、必要以上に高血圧の薬を服用している可能性があります。 朝と晩に家庭血圧を測定することにより、その人の24時間の血圧変動の状態を正確に把握する事ができ、適切な量の高血圧の薬を選ぶ事ができます。

また、朝は、起床後1時間以内、朝食前、高血圧の薬の服薬前が理想とされています。しかし、冬など部屋が暖かくなる前に測ると、寒さのせいで血圧が上昇しますので、これにこだわらず、部屋が暖かくなってから、5~15分安静にして測りましょう。

テレビを15分みてコマーシャルの時間に測るという人もいます。

晩の測定は、就寝直前が理想ですが、飲酒直後や入浴後には血圧が下がる人がいるので、これにこだわらず、夕食前に、5~15分安静にして測りましょう。

朝、晩の血圧測定は2回測定して、その平均をとるのが理想とされています。 しかし緊張しやすい人は、血圧を測定しなければならないと思うだけで血圧が上がります。

朝、晩とも3回測り、たいていの場合、測る度に緊張がゆるむので、2回目の血圧と3回目の血圧を記録する方が現実的です。

一番大事な点は、高血圧を指摘されたら、そのまま様子を見るのではなく、循環器科で診察をしてもらう事が重要です 。

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