えっ、バセドウ病で脳梗塞になるって、本当?

横浜市で開業している、みたに内科循環器科クリニックの三谷です。

 

今回のブログでは、『えっ、バセドウ病で脳梗塞になるって、本当?』について、お話ししたいと思います。

甲状腺から分泌されるホルモンは、心臓をはじめ、各臓器の働きを活発にする、いわば、『元気の源』です。しかし、甲状腺ホルモンが過剰になると、各臓器に働き過ぎによる障害がでてきます。

甲状腺機能亢進症の原因として、バセドウ病の他、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、プランマー病などがありますが、今回は最も頻度の多いバセドウ病についてお話しします。

バセドウ病は、本来、細菌などから自分の体を守るために存在する免疫機構が、自分自身の細胞や臓器を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。免疫により攻撃を受ける事により、甲状腺ホルモンを過剰に分泌します。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)では、若い人では、首の腫れ、手の震え、汗をかきやすい、頭痛、イライラ感、つかれ、生理不順などの症状が見られます。特に女性で、血縁関係の方に甲状腺疾患の人がいる場合は、これらの症状に心当たりがあるようなら、検査をおすすめします。

また、脈が速くなるなどの症状で、循環器内科を受診した際に見つかる事もあります。たいていの場合は、ただ、脈が速くなる洞頻脈で、甲状腺の治療あるいは甲状腺機能が落ち着くまで、脈を遅くする薬を飲む事により改善します。ここで、気をつけなくてはいけないのは、時々、頻脈性心房細動を合併する事です。心房細動になると、心臓内に血のかたまりができ、それが脳に飛んで脳梗塞になる事があります。甲状腺機能亢進症と診断されたら、必ず心電図検査を受けましょう

しかし、中年以降は、首の腫れも目立たなくなり、上記症状も出にくくなるため、特に異常なしとか自律神経失調症と診断される場合も多くなります。中年以降、特に女性の場合は、何らかの採血の機会に甲状腺も追加で採血してもらう事をおすすめします。

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