胸痛を感じたら その4 胸痛の原因となる疾患 狭心症とは
横浜市で開業している、みたに内科循環器科クリニックの三谷です。
今回のブログでは、『胸痛の原因となる疾患 狭心症とは』について、お話ししたいと思います。
胸痛の原因となる病気として狭心症という言葉を聞いたことがあると思います。
狭心症とは、どういう病気でしょうか。心筋梗塞とは何がちがうのでしょうか 。
難しい医学的な定義をここで述べると、皆さんがかえって混乱してしまいますので、ここでは多少定義をくずして分かりやすく解説したいと思います。
心臓の内側は大動脈に送る血液で満たされていますが、心臓は内側の血液から酸素や糖分などの栄養分を補給することはできません。 心臓は、冠動脈という心臓の外側を走行する3本の血管から、酸素、糖分などを補給されます。
その冠動脈に、動脈硬化が起きて完全に詰まる(閉塞する)と心筋梗塞になると、前回お話ししました。イメージとしては、トンネル内に土砂崩れがおきて、トンネルが完全に通行できなくなった状態です。
狭心症は、心筋梗塞と同様に、動脈硬化が生じますが、冠動脈が動脈硬化で完全に閉塞されているのではなく、少しだけ隙間がありチョロチョロと血液が流れている状態です。 イメージとしては、トンネル内に土砂崩れがおきて、4車線のうち3車線が土砂で埋まり、残りの1車線を利用して 通行が維持されている状態です
この状態でも、安静にしていて心臓があまり動かなくも良い状態であれば、狭窄した冠動脈の先にある心臓の筋肉でも、少ない血液量でも必要な酸素や栄養分を受け取ることができます。
しかし、歩くなどの日常生活でも、心臓の酸素や栄養分の摂取量は安静時の7倍必要となります。心臓の筋肉を動かすのに必要となる血液(酸素や栄養分)の量も増加します。ジョギングなどでは、さらに多くの血液(酸素や栄養分)を必要とします。
運動すると、動脈硬化で狭くなった冠動脈は、運動にみあった血液(酸素や栄養分)を供給することができず、その先の心臓の筋肉は、酸素や栄養不足におちいり、痛みが出現します これが、狭心症です。
つまり、歩いたりした時に胸痛が生じる場合、狭心症の可能性があります。
そして、狭心症は心筋梗塞になる可能性があるため、ただちに治療が必要な病気です。
一番大事な点は、胸痛を感じたら、そのまま様子を見るのではなく、循環器科で診察してもらう事が重要です。 当院にご来院いただければ上記方針で検査いたします。
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